マイケル・マンリング(Michael Manring)
 ソロアルバム以外に彼が参加した膨大なアルバム(手持ち)の一部を紹介します。
BREAKFAST IN THE FIELD / MICHAEL HEDGES-1981-
 おそらくマンリングにとってはメジャー・デビューとなるマイケル・ヘッジスのアルバムで、“
The Funky Avocado”“Baby Toes”“Two Days Old”“Lenono”の4曲でプレイしています。特にThe Funky Avocadoは名演といえるのではないでしょうか。ヘッジスのソロ・アルバムですが、マンリングとの変則デュオ・アルバムという性格づけも出きるかもしれません。それほどまでにマンリングの卓越したプレイはヘッジスのそれに引けを取っていないからです。また、エンディングに収められているLononoはレーベルメイトであるジョージ・ウィンストンと3人でレコーディング。この曲はヘッジスが愛してやまないジョン・レノンの“Imagine”を基にし、そのあまりにも有名なフレーズをフレットレスベースが奏でています。みんなジョンが好きなんだなぁ。嬉しい。(レビュー


AN EVENING WITH WINDHAM HILL LIVE-1983-
 アレックス・デグラッシの“
Crockwork”、マイケル・ヘッジスの“Spare Change”ウィリアム・アッカーマンの“Visiting”をサポート。当時のウィンダム・ヒルは、お互いにサポートしあい、和となっていたことがわかる瞬間です。(レビュー


AERIAL BOUNDARIES / MICHAEL HEDGES-1984-
 “
After The Gold Rush”“Menage a Trois”の2曲でプレイ。1stと比べてしまうと、露出度が少なくマンリングファン、ひいてはヘッジスファンにとっても、もっと共演が欲しいと、贅沢なことを考えてしまいます。
 共にメロディアスなフレーズを奏で、前作のファンキーさは影を潜めています。二人のマイケルによるスリリングなプレイを味わうことはできませんが、その分、じっくりと聞かせ、テクニックを見せびらかすばかりではないミュージシャンとしての懐の深さを堪能できる内容です。(レビュー


WATCHING MY LIFE GO BY / MICHAEL HEDGES-1985-
 ウィンダム・ヒルとしては初めての全曲ヴォーカル入りというアルバムで、それまでのレーベルからではなくオープン・エアーという新しい部門からの第一弾アルバム。マンリングは“
Face To Yourself”“I Want You”“Out On The Parkway”の3曲に参加しています。


THE SHARP OF THE LAND-1986-
 冒険家植村直己の半生を描いた映画のサウンドトラック(『植村直己物語』主演・西田敏行)。もっとマイケルが参加していても良さそうなのに、ここでは1曲“
Downhill”のみ。フィリップ・アーバーグのピアノ、チャールズ・ビチャラットのヴァイオリンとトリオによる演奏だけなのはちょっとさびしい気も。しかもこのマイケルの演奏が聴けるのはアナログ盤だけで、CDではジェレミー・コーエンのヴァイオリン、ケニース・ナッシュのベースに差し替えられています(なぜだ?)。
 なお、日本では収録風景のドキュメンタリーがTBS系列で放送されたのでご覧になった方もいるのでは(私は見ていないので内容はわからず)?。(レビュー


LIVE ON THE DOUBLE PLANET / MICHAEL HEDGES-1988-
 ここで聴くことの出来る“
Rikki's Shuffle”は、もともとマンリングのデビュー・アルバムにヘッジスが提供した曲(Manthing)です。彼らはよくツアーを組み、全米中をサーキットしていました。願わくば海賊版でも何でも、2人のツアーのライヴ・アルバムを聴いて、観てみたいものです。(レビュー


A WINTER'S SOLSTICE II-1988-
 ベーシストであるマイケルが、ピアノソロを提供してくれています。ベーシストであることを知らなかった当時は、あとでそのことを知り、非常に驚いたことを思い出します(笑)。曲は1stに収録されていた曲と同名異曲“
Sung To Sleep”で、子供を見守るような眼差しと優しさにあふれた曲です。(レビュー


SIGNS OF LIFE / BARBARA HIGBIE-1990-
 バーバラ・ヒグビーとはモントルーで同僚だけあってもっと全面的にバックアップしているのかと思っていたら、ノスタルジー漂う“
Evening Rain”の1曲のみとはちょっと寂しいかも。しかも間奏部分に(ギターならギターソロにあたる)フレットレスの独特の音色を聞かせてくれているだけにすぎず。どうせならバンドメンバーとして、しっかりベースパートを守って欲しかった(笑)


A WINTER'S SOLSTICE III-1990-
 冬になるとウィンダム・ヒルのアーティストたちが一枚のアルバムのために集結します。こういったオムニバスは通常のソロ・アルバムではできないことを持ち込むアーティストが多いのですが、ここでのマイケルは第2集同様“Hopeful”をピアノソロで演奏しています。しかも非常に美しい楽曲。この曲はのちに自らの3rdアルバム『DRASTIC MEASURES』の中で、今度はアンサンブルでレコーディングし直しているので、聴き比べてみると意外な発見があるかもしれません。


A WINTER'S SOLSTICE IV-1993-
Dona Nobis Pacem”のソロの他、オールスターで“Carol Of The Bells”、 Schonherz & Scottと“Three Candles”で共演しています。(レビュー


THE CAROLS OF CHRISTMAS-1996-
God Rest Ye Merry Gentlemen


ROB EBERHARD YOUNG / STICKS & STONES-1996-
アッカーマンの秘蔵っ子(第二のヘッジス)としてImaginary Roadレーベルからリリースされたこのアルバムで、1曲目の“
”(←なんかのマークが曲名になっているため表現できません)、“Trance Dance”、そしてギターとベースによる“Picture Of Lulu”“Magister Ludi”などファンキーなナンバーは、かつてのヘッジス&マンリングを思わせます。(レビュー


SUMMER SOLSTICE-1997-
In Our Jasmine Days”をオーボエのポール・マッキャンドレスと。


A WINTER SOLSTICE REUNION-1998-
 マイケルのピアノに導かれ、フレットレスとのユニゾンとなり、バリー・フィリップスのチェロがかぶさってくる。一年の思い出をかみしめるかのような、厳かな雰囲気を持っている“
Year's End”。落ち着いているように聞こえるのはベースの低い音色が印象的に聞こえてくるからでしょうか。このアルバムで、マイケルがピアノ・ソロに回帰しているというのも、なかなか感慨深いものがあります。
 そしてもう1曲“
Rain Into Snow”はウィリアム・コウルターのギター、バーバラ・ヒグビーのヴァイオリンとマイケルのベースによるトリオ演奏。


SUN DANCE SUMMER SOLSTICE-1999-
 ピアノ、オーボエ、フレットレス・ベースという組み合わせによるトリオで、ビーチボーイズのブライアン・ウィルソン作“
Don't Worry Baby”を演奏(こういうのもカヴァーというのかなぁ)。互いの楽器がソロを取り、お互いをサポートしています。ここでのマイケルはバッキングに徹しているのではなく、通常奏法ではなく、ヴァイオリン奏法のように一音一音を伸ばして演奏しています。


ADAGIO-2003-
 バッハの『平均率クラヴィーア』の中のプレリュードが基になったグノーの“
Ave Maria”。マッキャンドレスのイングリッシュ・ホーンが優しい風のようにメロディをなで、マイケルがつぼを抑えたベースでささやかにサポートしています。えてしてこういう演奏は、メロディラインに耳を奪われてしまい(メロディが美しいのでなおさら)、マイケルのパートは聞こえてこない(忘れがち)ものです。


PRAYER-2003-
 マッキャンドレスのオーボエに、リチャード・ショーンヘルツのピアノが絡み、キース・グリーンのフレンチ・ホーンがブレンドされたクラシカルな作品“
The Lord's Prayer”。マイケルはバッキングでの参加。楽器の編成で言えばクラシックのトリオですが、ここにベースが加わることによって、ウィンダム・ヒルらしさがアピールされているように思います。


AMERICA-2004-
 “
Water Is Wide”をオーボエのポール・マッキャンドレスと。残念ながらウィンダム・ヒルへの曲提供は、この『AMERICA』をもって終わってしまいました。


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