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CHASING TORNADOES/ Patrick Gorman -2009-
Produced by Will Ackerman.
Engineered, Mixed and Mastered by Corin Nelson.
Recorded at Imaginary Road Studios, VT.
   

♪ ♪ ♪
01.Hollow
02.Lines In The Sand
03.Chaturanga
04.Impromptu
05.Shades Of You
06.Birds Of Paradise
07.The Alchemist
08.Scorpio Rising
09.Meridian
10.Valiance
11.Properties Of Midnight
12.Fields Of Roma

Patrick Gorman ; Piano
 
 パトリックのホームページには、やたらとパーカッションについての言及が多く、また、写真などを見てもパーカッションを叩く姿が結構多く掲載しているので、今回のニューアルバムでは、前作と違った雰囲気を持つ内容になるのかと思っていたら、1stと同じく、アッカーマンプロデュースによるイマジナリー・ロード・スタジオでの録音でした。つまり、前作『SOUNDS FROM THE WISHING WELL』と変わらぬピアノソロに終始しています。

 全曲、憂いに満ちた音色に統一され、それはモノトーンと言うよりも、アルバムジャケット(1stも2ndも似たような色合い)にも表現されているように、琥珀色からイメージする、暖かく懐かしい感じがします。

  印象に残るメロディが奏でられる、というよりは大自然の中に流れる悠久の時間、それは打ち寄せる潮騒であったり、風が木を揺らし共振する葉擦れの音だったり、足下に口を開いた水たまりの波紋、そんな自然の片言のように。

 今回もパトリックのサイトから購入し、facebookにてそのことを別途メールをしたところ、ジャケットにサインをしていただきました。
 
 ピアノは「9' Steinway CD327 Concert Grand Piano」。独自の音世界を聴かせてくれます。マイナー調な曲が多く、決してコマーシャルな感じはありませんが、その音の一粒一粒からは光と影、風や雨といった風景を創り出す重要な自然界の息吹を感じさせてくれます。自然界のざわめきが、メロディアスに聞こえないからといって、森のざわめきや川のせせらぎが、耳障りな音に感じないのと同じで、パトリックのピアノはリスナーの五感に、とても心地よく染み込んできます。
 なお、アッカーマンがプロデュースしている他のアーティストの作品では、ギターやパーカッションなどで彼の名前を見つけることができます。
 
Photo by Toshiharu Minagawa.
 



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