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カールハインツ・シュトックハウゼン:星座のための12のメロディ(ソプラノとピアノ) |
シュトックハウゼンが、12の星座のために書いたメロディー。作曲にあたり、シュトックハウゼンは、「自分の周囲の人々の性格とその星座との関連について観察し、注意深く個々の星座の性格を研究した。それぞれのメロディーは、その長さや比率において、個々の星座の特徴と一致するように作られている。聴き手はこのメロディーを繰り返し聴き、その構造を注意深く観察すれば、様々の法則を見出すことができるだろう」と述べています。
この作品は、もともとオルゴールのために書かれ、様々な楽器の組み合わせでの演奏が可能な楽曲。もともとは舞台作品「MUSIK IM BAUCH(胃の音楽)」(1974年)がルーツで、6人の打楽器奏者のためのものだとか。彼らの頭上には"Miron"という大きな鳥男がぶら下げられていて、その鳥男の胃にはオルゴールが隠されていて、物語の進行に沿って、演者達がそのオルゴールを動かす、というもの。このオルゴールに仕込まれたメロディが、シュトックハウゼンが書いたもので、12の星座の特徴を、ピッチ、リズム、ハーモニー、そしてデュナーミクで表したものとなっています。このメロディを、この盤ではソプラノが歌い、ハーモニーをピアノが担当します。歌詞は、各星座人の特徴を述べたテキストを用いての演奏ということだけあって、非常にユニークな仕上がりとなっています。シュトックハウゼンのピアノ曲IXは、1952-61年にかけて彼が書いた11のピアノ曲の中の1曲。セリー的要素の強い作品です。
セクエンツァは、ベリオが1958年から2002年にかけて取組み続けた、様々なソロ奏者のための曲集(14曲から成る)。第3番は、唯一の声楽曲です。「4つの民謡」は、彼が、伝統に対して、真摯でありながらも常に革新的な姿勢で向き合っていたことを示す作品。意欲的なソロ作品と、伝統に対するリゲティの姿勢をみることのできる興味深い組み合わせといえるでしょう。(メーカーによる解説より)
ここで取り上げているのはソプラノとピアノとの編成。クラウディア・ベッチャーのソプラノ、ヨヴィタ・ツェールのピアノ。この二人は2010年にステージでも取り上げているということで、満を持してのレコーディングになりました(この編成で聴くのは私は初めて) |