天球の音楽を追い求めた作曲家はどれぐらい存在するのでしょうか?ここに紹介するアルバムは、太古のピタゴラスの考えに賛同した、もしくはピタゴラスの考えを確かめようとインスピレーションを働かせた作曲家たちの作品をご紹介します。 |
Wergo: WER6764 |
邦題に「直観的な音楽」とあるように5人の現代音楽シーンを彩る演奏家たち、すなわちMarkus Stockhausen, Tara Bouman
, Stefano Scodanibbio, Fabrizio Ottaviucci, Mark Nauseefらが「直観の赴くままに、4日間に渡って、ディスカッションも無しに奏でた音楽」をまとめたアルバム。 01. ungone 02. 銀の舌の(Of Silver Tongue) 03. 液状の恐怖(The Fluid Thread) 04. ライト・ブライト・ナイト(Right Bright Night) 05. 彼女は空気を浄化した(She Cleared The Air) 06. 再び見えざるもの(Invisible Again) 「宇宙的なサウンドが6つの楽章にわたって続く。ちなみにトランペットを務める Markus Stockhausen は、あのシュトックハウゼンの子息」とは、情報をお寄せいただいたNさんの情報。ありがとうございます。 |
ヴァイオリニストであるダニエル・ホープは、メニューインからカール・セーガンを紹介されて天球の音楽に興味を持ったそうです。 01. 鐘の模倣 / ヴェストホフ |
そのまんま「天球の音楽」と題されたランゴーの15曲の小品からなる組曲です。時代背景的には現代音楽の部類に入るでしょうか?この作品は1916年ごろから作曲が始められ(ホルストの『惑星』に影響を受けたか…? 音楽性はまったく違いますが、感性的に… 「そうだ、宇宙だ」って)1919年には完成しています。 |
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そしてもう一曲「全天球の音楽」と題されたピアノ小品は1948年に作曲されました。こちらは2分弱という短さなので、異端扱いされている彼の作品の中では、比較的親しみやすく聞くことができます。 |
フランスの作曲家、シャルル・ケクランは、天文学者を志していたというエピソードを聞き知って私の目にとまりました(笑)。ここに納められているのは「星空の詩」は、同郷の天文学者、カミーユ・フラマリオン(1842-1925)の思い出に捧げられた管弦楽のための夜想曲。このあたりも私のつぼにしっかりとはまっているのですが、フィールドやショパンのそれが、私の考える所の夜想曲とは違った意味を持っていますが、ここでは私が求める夜想曲を体現させてくれます。 ・星空の詩Op.129~管弦楽のための夜想曲、カミーユ・フラマリオンの思い出に捧ぐ |
01. ALMA MUSIC BOX - ALMA MUSIC BOX No.07
02. mito(クラムボン) - the signals ~くらやみのレクイエム~ 03. milk(梅林太郎) - Limbo 04. 蓮沼執太 - #31-#40 05. 伊藤ゴロー - sea ice 06. 澤井妙治 - Waves of The Frequency 07. Steve Jansen - the blossoms close at sunset 08. 湯川潮音 - lost star 09. Throwing a Spoon(トウヤマタケオ×徳澤青弦) - Thoughts of Colours 10. 滞空時間 - Chascon 5850 11. 高木正勝 - あわい 12. Christian Fennesz - alma712 |
英国のキングス・シンガーズ出身のナイジェル・ショートが2001年に創設した「世界最高峰のヴォーカル・アンサンブル」といわれているアカペラ・アルバム。計9名の作曲家の作品を取り上げていますが、私が知っているのはV.ウィリアムズとエルガーのみ。こうしたコンピもので初めて聴く作曲家などに巡り会うことができますが、これもこうした一枚です。オープニングを飾るHerbert Murrillの2曲は、シェークスピアの『十二夜』からの作詞。 ウィリアムズもマリル同様シェイクスピアへの作曲ですが、それ以外の作曲家はシェイクスピアとは関係ありません。(レビュー) |