星をたずねて・銀河
(2019/04/24)


講座資料として漁った書籍を紹介します。
★古典★
銀河の世界 / エドヴィン・ハッブル(戎崎俊一)
ハッブル宇宙を広げた男 / 家正則
気象論 (アリストテレス全集 6)
気象論 (新版 アリストテレス全集 6)
アルマゲスト / プトレマイオス(薮内清)
膨張宇宙の発見/マーシャ・ボトゥーシャク(長沢工、永山淳子)
銀河 宇宙140億光年のかなた/ジェームズ・ギーチ(糸川洋)
☆ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた驚きの宇宙 銀河 /沼澤茂美・脇谷奈々代
☆銀河と宇宙 /ジョン・グリビン(岡村定矩)
 
 
 
 
 


 

銀河の世界/エドヴィン・ハッブル(戎崎俊一)
〜もくじ〜
イントロダクション:科学の研究
第1章:
宇宙の踏査
第2章:
銀河の分類と性質
第3章:
銀河の分布
第4章:
銀河までの距離
第5章:
速度 - 距離関係
第6章:
局部銀河群
第7章:
一般の場所の銀河
第8章:
銀河の世界

 
銀河と言えばハッブル? という連想から最初に手を出したのがこの古典。小さいながら(岩波文庫だからショーガナイ)現在の宇宙論とかの本に「簡単に」書かれた説明の原典がここに書かれています。

「銀河から私たちに届く光は、旅をして来た距離に比例して赤くなっていることである。この現象は速度-距離関係と呼ばれ、理論的には銀河が天の川銀河から、その距離に比例した速度で遠ざかっている証拠とされている」
 この法則を今までは《ハッブルの法則》と呼んでいましたが、2018年オーストリアのウィーンで開催された国際天文学連合(IAU)の第30回総会において『今後、宇宙の膨張は「ハッブル-ルメートルの法則」と呼ぶことを推奨する』と決議されました。

 

ハッブル宇宙を広げた男/家正則(岩波ジュニア新書)
〜もくじ〜
第1部:
生い立ちと青春
第2部:
アンドロメダ銀河の謎
第3部:
宇宙は膨張している!
第4部:
巨大望遠鏡と、20世紀最大の天文学者の挫折
第5部:
観測的宇宙論の展開

 
 そのハッブルの伝記といえる一冊。私が彼の名を初めて知ったのは、カール・セーガンの『コスモス』でした。結構なそっくりさんを起用しての小ドラマは、それまで科学番組ではほとんど試されることがなかったのではないでしょうか? そんなことを思い出しながらこの書を読むと、そうだったのか〜 と言った知られざる素顔が垣間みられるようです。

 

膨張宇宙の発見/マーシャ・ボトゥーシャク(長沢工、永山淳子)
〜もくじ〜
序章:1925年1月1日
始めの一歩
 
第1章:
小さな科学の共和国
第2章:
驚くべき数の星雲
第3章:
真実以上に強く
第4章:
荒くれ者の西部での天文学の進歩
第5章:
カボチャを頼みましたよ
第6章:
それは注目に値する
探検
 
第7章:
帝国の建設者
第8章:
太陽系は中心から外れ、人類もまた結果的にそうなった
第9章:
確かに彼は、四次元世界の人のようだ!
第10章:
激論の応酬
第11章:
アドニス
第12章:
大発見の一歩手前か、あるいは大きなパラドックスか
発見
 
第13章:
空全体に無数の世界がちりばめられ
第14章:
2.5メートル望遠鏡をうまく使っているね
第15章:
計算は正しいが、物理的な見方は論外です
第16章:
ある一撃で始まった
  その後のこと

 

 副題に与えられた「ハッブルの影に消えた天文学者たち」が、天文学の難しく、またお堅い本ではないことが見て取れます。ハッブルばかりに注目が集まるのは致し方の無いことですが、ここでは、副題の通り、この法則発見に関わった多くの人びとにスポットが充てられているとこが、これまでの正確とは異なり、おもしろく読めました。

 第16章では有名な写真、アインシュタインと、私のアイドルでもあるチャールズ・チャップリンとの記念写真が掲載されていますが、本文ではあまり関わりが書かれていません。このページの趣旨とは離れてしまいますが、チャップリン本人が執筆した『自伝』には、アインシュタインとの出会いを、チャップリンの視点から読むことができて、こちらの方が面白く読めます。


 

銀河の育ち方/谷口義明
〜もくじ〜
第1章:
小さな科学の共和国
第2章:
驚くべき数の星雲
第3章:
真実以上に強く
第4章:
荒くれ者の西部での天文学の進歩

 

 副題に与えられた「ハッブルの影に消えた天文学者たち」が、天文学の難しく、またお堅い本ではないことが見て取れます。ハッブルばかりに注目が集まるのは致し方の無いことですが、ここでは、副題の通り、この法則発見に関わった多くの人びとにスポットが充てられているとこが、これまでの正確とは異なり、おもしろく読めました。

 第16章では有名な写真、アインシュタインと、私のアイドルでもあるチャールズ・チャップリンとの記念写真が掲載されていますが、本文ではあまり関わりが書かれていません。このページの趣旨とは離れてしまいますが、チャップリン本人が執筆した『自伝』には、アインシュタインとの出会いを、チャップリンの視点から読むことができて、こちらの方が面白く読めます。


 

銀河 宇宙140億光年のかなた/ジェームズ・ギーチ(糸川洋)
〜もくじ〜
第1章:
遠い彼方の街明かり
第2章:
銀河系外宇宙へ踏み出す
第3章:
もっとよく見る
第4章:
銀河の進化
第5章:
世界モデル
第6章:
それは注目に値する

 

 ページをめくるごとに現れるカラー写真による銀河の姿。惜しむらくは書籍のサイズが小さいことでしょうか?(A6)


 

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた驚きの宇宙 銀河
〜宇宙に浮かぶ不思議な天体〜
/沼澤茂美・脇谷奈々代
〜もくじ〜
第1章:
銀河の表情
第2章:
奇妙な銀河
第3章:
宇宙の謎と銀河
第4章:
最果ての銀河
第5章:
資料データ

 

 地上上空600キロほどを周回しているハッブルの名を冠した宇宙望遠鏡は、研究者にとって貴重なデータを提供してくれますが、私たちのような一般人には、本来のハッブル・データ(各波長別によるモノクロなど)なんかより、この写真集に収められている「作られた色彩の」天体画像の方がどれほど感動に値するものかと思ってしまいます。ページをめくるたびに「おおおっ」と見事な渦巻きや、複雑にかみ合う銀河同士の衝突を自然への畏敬や畏怖の念を持って眺めてしまいます。


 

銀河と宇宙/ジョン・グリビン(岡村定矩)
〜もくじ〜
序章
1 
大論争
2 
宇宙への距離指標
3 
私たちの島宇宙:銀河系
4 
エピソード:銀河系は平凡な銀河
5 
膨張する宇宙
6 
物質の世界
7 
銀河の誕生
8 
銀河の最期

 

 ジョン・グリビンの2008年の執筆で、日本では2013年に丸善の『サイエンス・パレット』シリーズの中で出版されました。めからうろこのコネタ満載で、ページ数も少ないことも手伝い、電車の行き帰りで読み切ってしまいました(ちなみ片道2時間なので読めちゃうよ)。


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