Piano; Jordi Maso

　 フィールドから始まる夜想曲も、ドビュッシー辺りから、「自然」自身を相手にしているような夜想曲が登場し、本来の「夜」の世界が表現されていくような気がします。この12曲からなる「夜想曲集」を書いたジョセフ・ソレールは1935年のバルセロナ生まれ（ピアノ演奏のJordi Masoもバルセロナ）だから、いわゆる現代作曲家になるでしょうか？　曲調も無調で、どこかしら不安定な音域が行ったり来たりして、本来人間が太古から続く、夜に対する思いを描いているようです。このあたり、詩人に当てはめて見ると「死」と繋がるのでしょうか？
　13曲目に収録されているのは、「夜想曲集」とは別に書かれた夜想曲詩（Nocturne Poem）です。

ちなみに、このアルバムは「20th Century Spanish Composer Series」と銘打たれた一枚です。