ディオニュソス讃歌 Op.31-2, H116
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ホルストが生涯を掛けて追い求めたインドのリグ・ヴェーダは、惑星の解説の中で、ホルストがインドにどれだけ傾倒していたかという話の中で必ず出て来る楽曲です。しかし、惑星同様、編成が一筋縄では行かないために、全曲通して演奏されることがほとんどなく、またレコーディングも一部が偏って取り上げられることはあっても、生演奏同様全曲はこの一枚ぐらいしか現役盤はないようです。このアルバムはホルスト財団の支援によってレコーディングされました。 カップリングで収まっている2曲も、比較的演奏機会やレコーディングでも登場する曲。ディオニュソスはギリシア神話で酒の神として登場しますが、個人的にはかんむり座のエピソードで活躍しますので、好きな神様です(私は飲みませんけど!)。オープニングの牧歌的な雰囲気は、ギリシア神話のエピソードを連想させるには十分です。そしてこの曲は、彼の代名詞になっている『惑星』の一つ前の作品番号がつけられた曲です。彼には占星術的な影響を惑星に与えましたが、ディオニュソスには神話のエピソードを絵画的に描いてくれているような気がします。なお、ギリシア神話では曲名通りディオニュソスですが、ローマ神話のバッカスのこと。『惑星』をローマ神話名(惑星の英名がローマ神話名だから当然ですが)からとっているので、ディオニュソスもバッカスで良かったんじゃないのかなぁ、と思ったります。 |
曲の構成は以下の通り
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テキストがインドのリグ・ヴェーダという古代インドの聖典から採用しているところから、なんとなくインドっぽい(ビートルズでいうところのジョージ・ハリスンや、ラヴィ・シャンカールみたいな感覚で想像してしまうと全く違います)音楽を想像してしまいますが、インド音楽に影響を受けたのではなく、その精神に影響を受けているので、まったくの西洋音楽(平均律)に成り立って作曲されています。ホルストはこの聖典に影響を受けて、サンスクリッド語を勉強し、この曲に採用した讃歌を自ら翻訳して、それに作曲したのです。 このアルバムでは曲集の順番通りではなく、第二群の女声合唱と管弦楽から始まり、第一、三、四群と並んでいます。その前に収録されているディオニュソスが管弦楽と女声合唱という編成だからでしょうか? 続けてバリバリの西洋音楽が奏でられ、歌詞がわからないリスナーには普通に平均律の音楽になっています。実はこの曲を初めて手にしたのは、ウィルコックスのアルバムではなく、下で紹介しているカリオプ女声合唱団の2013年の新録がリリースされた一枚でした… |
二つの東方絵画 H112 7つのパート・ソング レジーヌ・テオドレスコ&カリオプ女声合唱団 ニコラ・ジューヴ, アナイ・ゴードゥマル
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レジーヌ・テオドレスコ率いるカリオプ女声合唱団の一枚は、ネット上では四部全てが収録されているような表記があって、それに騙される結果購入してしまい、そののち、ウィルコックスに至りました(未だにそのサイトは間違えたまま)。 |
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