ON A STARRY NIGHT -1997-
1997 Windham Hill Records.

01. Japanese Music Box(Itsuki No Komoriuta) / George Winston
George Winston ; Piano

02. Suliram / Tracy Silverman & Thea Suits-Silverman
Thea Suits-Silverman ; Flute / Tracy Silverman ; Violin, Keyboards,Marimba

03. Shine Shell Lullaby(Pupu Hinuhinu)/ Keola Beamer
Keola Beamer ; Guitar

04. Montanhas No Ceu / Flora Purim, Airto Moreira & Diana Moreira
Flora Purim ; Vocal / Diana Moreira ; Vocal / Airto Moreira ; Vocal / Jose Neto ; Guitar

05. Suantrai / Nightnoise
Brian Dunning ; Flute / Michael O'Domhnail ; Guitar / Triona Ni Dhomhnail ; Vocal, Keyboards

06. Anjo Da Guarda / Airto Moreira
Airto Moreira ; Vocal / Jose Neto ; Guitar

07. Little One Mine / Turtle Island Stirng Quartet
Tracy Silverman ; Violin / Darol Anger ; Violin / Danny Seidenberg ; Viola / Mark Summer ; Cello

08. Cancion De Cuna / Eliot Fisk
Eliot Fisk ; Guitar

09. Sofdu Unga Astin Min / Richard Stoltzman & Family
Richard Stoltzman ; Clarinet / Lucy Stoltzman ; Lyre, Violin, Vocla / Peter Stoltzman ; Piano / Meggie Stoltzman ; Flute

10. Kumbaya / Paul Hanson & Tracy Silverman
Paul Hanson ; Basson / Tracy Silverman ; Violin

11. Rock-A-Bte Baby / Jim Brickman
Jim Brickman ; Piano

12. Tumbalalaika / Mike Marshall & Kaila Flexer
Mike Marshall ; Mandlin, Guitar / Kaila Flexer ; Violin

13. Just Close Your Eyes / Billy Taylor
000Billy Taylor ; Piano

14. Bayushky Bayu / Debbra, Margot & Noah Schwartz with Sunita Staneslow
Debbra Schwartz ; Violin / Margot Schwartz ; Violin / Noah Schwartz ; Viola / Sunita Staneslow ; Folk Harp

15. Brahms Lullaby / Mike Wollenberg
Mike Wollenberg ; Guitar

16. Here I Am / Tracy Silverman, Thea Suits-Silverman & Louisa Silverman
Tracy Silverman ; Violin, Vocal / Thea Suits-Silverman ; Flute, Vocal / Louisa Silverman ; Vocal


 ウィンダム・ヒルがこの手の曲集に手を出すのは、ちょっと遅かったのでは?それほどレーベルの音楽性と子守唄という両者の「心安らぐ」音楽性はマッチすると思うからです。

 ここに届けられた世界中の子守唄をまとめ上げたのは、当時、ウィンダム・ヒルでもおしどり夫婦として活動していたエレクトリック・ヴァイオリンのトレイシーとフルートのシア・シルヴァーマンの二人。トレイシーはタートル・アイランド・カルテットのメンバーとして知られているが、シアの方は、ウィンダム・ヒルのコンピレーションぐらいでしかお目にかかれないから、このアルバムが事実上のリーダー作(もちろん夫婦揃っての)と言えるでしょう。


 彼らはまとめ上げただけではなく、2、7、10、16で曲を提供し、アーティストたちが持ち寄った楽曲の解説もしてくれています(アーティストが他のアーティストの解説をするのは珍しいのでは)。
 その16では初めてヴォーカルを披露するシルヴァーマン夫婦に、娘のルイサが「パパ、ママ」と(メロディをつけて)呼ぶ声が収録され、この1曲を聴くだけで、なんだか幸せになれます。ぜひ、多くの親子に聴いてもらいたい曲です。
 その他ジョージ・ウィンストンの楽曲以外は、すべてこのアルバムのために、故郷の子守唄や子供の頃に歌ってもらった曲を紹介してくれているのが嬉しい企画になっています。

 なぜジョージのみ既存の曲なのか。たぶんレーベル的に見て、日本という市場は非常に大事なマーケットであることが挙げられるのではないでしょうか。だから日本の子守唄をぜひとも入れておきたかったのでしょう。本来ならお国のアーティストにレコーディングを頼むところを、すでにインテリアズ(野中英紀(g.)日向大介(key)のユニット)はレーベルにいないし、『FOREST』に収録されているジョージの曲に白羽の矢が立ったのではないでしょうか。ウィンダム・ヒルが日本を思っているほど日本のレコード会社はウィンダム・ヒルを大切にしているとは思えない昨今であるのが皮肉です。

 2004年に『LULLABY』というアルバムがリリースされ、『ON A STARRY NIGHT』の第二弾かと期待していたのですが、すべて既存の曲ばかりで、ガッカリ。
 ディスク1がヴォーカルをフューチャー、ディスク2がインストの選曲になっていて、『ON A STARRY NIGHT』からも選曲されています。
 そんな中、シア・シルヴァーマンのソロ名義である“Lullaby With Louisa”のみが未発表曲。『ON A STARRY NIGHT』のエンディングにフューチャーされているルイサのために書かれた曲であることを考えると、ガッカリした分、やはり第二弾と考えたほうが良いかもしれません(苦笑)。

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