星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

ホタル


 毎年毎年、僕は近所の田圃にホタルを見に行く。確か高校2年の時、友人の一人とそこで大発生を目撃して以来毎年見に行っている。あの時は僕らが宇宙空間にでも漂っているような錯覚さえ起きたぐらいだから、よっぽどのことだと思う。水田の脇の林や森にもホタルが群がって、まるでクリスマスツリーに飾るイルミネーションのような幻想的な光景だった。

 ただそれ以来、年々ホタルの数が減り、ここ2~3年では1~2匹がやっとだった。ただホタルは決まった時間にしか飛び交わないということを知り、そのことを話たら「蛍が見たい」という友人を誘って、いつになく早目に見に行った。といっても夜の10時を過ぎていたが…。

 その時は水田の稲の中にホタルの光が見え隠れしている姿が、かなり多く確認できて嬉しくなり、僕は何かの本で読んだ実験をしてみようと思った。その実験とは、車のウインカーを点滅させておくと、その点滅に惹きつけられるようにしてホタルが集まってくるというものだ。

 ウインカーを点滅させて数分後、前後左右のあちこちからホタルが集まりだし、たぶん15~20匹ぐらいは集まっただろうか。なかには車内に入ってくるものもいれば、フロントガラスやボンネットなんかに乗っているのもいる。助手席から窓の外を眺めている友人も、地元にもまだまだホタルがいることに大喜びした。

  今まで僕らがここにやってくる時間は、遊んだあとだったからいつも夜半を過ぎていた。「きっといつも来ていたときはホタルも寝てたんだよー」と、あくびをしながら言って大笑いになった。
 僕はいつしか、自転車でこの辺を徘徊していた時に目撃した光景が、再び見られる日がくるだろうと思わずにいられなかったが、たぶんここにいる友だちも今日の体験でそう思ったに違いない。




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