3月4日(火)雨のち曇り。
 昨日の強風は“春一番”だということだが、今朝もまだそれが残っている。というよりも昨日よりも強い風が吹いているようだ。それはさほど驚くに及ばない。未明に公民館(千代田、旭、四街道)へ、個展の案内を届けに行った。その際、ヘッドライトに照らされる暗闇の中に、幾つもの切片が流れるのを見た。いくら僕が雨男で、何かするたびに雲行きが怪しくなるとはいっても、まさか春一番が吹いた翌日の未明に雪が降っていたなんて事を知っているのは僕だけかもしれない。
 自然が好きな僕にとって自然を相手にした写真の個展だから、どんな天気でも歓迎する。もしかしたら、この期間中全ての天気が出揃うのではないかと、ひそかに期待してみたりしている。
 さて今日は、バイト仲間だった安藤さんが友だちを引きつれてソロソロと走ってくるのを見て始まった。金屋敷さんが予告どおりやって来てくれ、稲垣足穂をえらく気に入ってくれた。今回の僕の作品は、さまざま影響を与えたくれた人物へのオマージュと考えている。そしてそれを、ショートショートの中に混ぜ込んだ。

 去年の話にさかのぼるが、有元利夫の作品展を東京ステーションギャラリーで見たときに、この稲垣足穂の『一千一秒物語』を有元が絵をつけているのを知った。そしてたむらしげるも絵をつけていた。僕が影響を受けていた人物はこぞって趣味が同じなのか、そういう発見が出来て嬉しい(たむらしげるの『ファンタスマゴリア』は大樹が気に入った模様)。


母も来てくれました(親に見に来られると恥ずかしい)
涌嶋さん