好きな音楽を「良い音で聴きたい」と思うのは誰しもが感じることだと思うのですが、私はやはり「音楽を聴く」ことに集中したいです。

 ここでは高級オーディオメーカー、ESOTERIC(エソテリック)が独自のマスタリングを施しているディスクを紹介していますが、リリースされる毎になんでもかんでも購入しているわけではなく、好きな曲がリリースされたら購入するようにしています。 私が利用する店舗で予約に行くと、大抵は「2枚ともですね?」みたいな声を掛けられるのですが、私の場合は「いえ、マーラーだけ」となるわけです。

 エソテリックのシリーズは「この曲ならこの演奏」という選曲で、同曲異演はリリースしないとのことです。つまりはこのシリーズを手掛けている大間知氏の個人的な選曲で決まるらしいのですが、毎回リリース前になると「あの曲は誰でくるのか?」という楽しみを味わっています。

 なお、エソテリックのSACD盤は、オリジナルのマスターテープにまで遡って音源を選定しているということと、当時はマルチチャンネルという技術の下でレコーディングが行われていたのではない、もとのテープの音像のまま作業を行っているため、2chステレオのみのリリースになっています。

(2017/03/25 UP DATE)


 クライバーの数少ない音源がSACDになるのは嬉しい事なのですが、できることなら揃えて欲しかったなぁ。エソテリックならエソテリックだけでだしてくれりゃあいいのに。などとぼやいてみましたが、このエソテリックの仕様は、非常にコレクター心をくすぐる丁寧な作りになっているのではないでしょうか?少なくとも私にとっては、いつまでのマスターピースとして手元に置いておきたい「商品」として感じています。
交響曲第4番(ブラームス)/ クライバー

 SACDといったら、イメージ的にはアナログ録音の音源をDSDにてコンバート・・・というものを望んでいますが(なのでここからは60〜70年代までの音源を手掛けてくれたらと)、ことクライバーに関しては元々の音源が少ないので、しょうがないでしょうね。先のシューベルトにしても、このブラームスに関しても、いままで余り感じることの無かった奥行きを改めて意識することができました。どこかの解説で読みましたが、ヴァイオリン群、チェロ群、管楽器群・・・といったパート毎が、ステージ上に並んでいる様を音でも認識できるぐらいに段々とした階層で聞こえてきます。これはまさにホールで体験する音です。すばらしい!

 なお、エソテリックでは「同曲異演はリリースしない」というポリシーの下、選曲をしているとのことなので、すでにブラームスの交響曲はリリースされないと思われます。

♪第1番;カール・ベーム/ベルリン・フィル(1959)
♪第2番;ジョン・バルビローリ/ウィーン・フィル(1966)
♪第3番;ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィル(1961)
♪第4番;カルロス・クライバー/ウィーン・フィル(1980)

仮に出るとしたら掟破りの全集(ボックス)でしょうかね(笑)

 「こうもり」はクライバー以外では聴く事がありません。これがあればいい!そんな名盤がSACDなのは嬉しい限りです。序曲、雷鳴と電光、こればっかり聴いてます(笑)1976年の録音とくれば、個人的にはもっともSACDとの相性の良い音源だと思っているので、嬉しい限りです。

 今までの音源は通常CDでしたが、その頃はクライバーの音楽が聴ける、しかも面白い!というだけで喜んでいたのですが、このディスクだとクライバーが指揮台で踊ってタクトを振っているかのような臨場感(劇場の奥行き)までもが感じられ、後戻りできないという次元なのです。
 噂では、なかなか他社へマスターテープを貸し出さないだけでなく、水から抱えるアーティストのSACD化へも、その重い腰を上げない事で有名なEMIでしたが、晴れて名盤と誉れ高い音源のSACD化への道が切り開かれようとしています。

「そうかー、大地の歌はクレンペラーかぁ!」
(ワルターでもバーンスタインでも良かったなぁ!)

じゃあ「交響曲第9番」は誰?

バルビローリ?

それともジュリーニ?

という楽しみが!


 まえまえからミンシュの「幻想」誉れ高いことは知っていましたが、どうも音が細いというか、最初のショルティのダイナミックさに圧倒されていたので、「名盤」という照合をもらっていたにもかかわらず、通常盤では満足が得られませんでした。まさかこれほどまでに鬼気迫ってくる演奏だとは思ってもみませんでした。音の厚みとか、そういう次元ではなく、SACD化によってそれ音以外の「何者か」までパッケージされてしまったとしか思えません。録音から40年以上!信じられません。これぞ究極のリマスター術というのでしょうか。

 「名盤」誉れ高いアルバム。同郷の好でしょう。先のミンシュにしてもこのクリュイタンスにしても、お国ものを振らせるとぴか一ですね。しかもそれが極上のフォーマットで蘇る。どっしりとしたオーケストラの音に、フォーレの繊細な一面を覗かせる美しいまでのレクイエムが、さらに臨場感をもたらせてくれました。レクイエムの静寂さと、教会の静かな雰囲気(残響)が、SACDだと見事に伝わってきます。
 特に評判の高いテンシュテット/シカゴ交響楽団とのマーラー。もう晩年に迫っているためスタジオセッションではなく一期一会のライヴレコーディングです。演奏が終わった後の拍手は、さすがアメリカ的!演奏もゆっくりと為があって、最後の解放感が快感です。

エソテリックのSACDシリーズとしては初の室内楽です。それが私の好きなブリュッヘンのリコーダーというのは何とも嬉しい限りです。レコーディング当時の時代や、その場の雰囲気が瑞々しく鳴り響く瞬間、思わず身震いがしてしまうほど。なんでもCD化されたときの曲目に従ったそうですが、出来ることならばレコードでリリースされた通りに、全集でやってくれれば良かったのに!

 でも、セオンシリーズも手中に収めた(レーベルとの契約がうまくいった?)ということは、今後もブリュッヘンやレオンハルト、クイケンファミリーなどのリリースがあるのかなぁ?

 リリース前からネットでは争奪戦が繰り広げられていたようで、あちこちのショップでは販売前に「品切れ」のクレジットが掲載されていました。今回はメーカーの25周年記念盤という仕様らしく、特に「限定1500セット」なんだそうです。これは、過去にもショルティのリングや、ヴァントの「ブルックナー選集」に次ぐセットもの。私にとっては初のボックスとなりました。
 実はケンペの演奏はこれまで聞いたことがなかったのですが、偶然か導かれたのか、このセットが告知される数週間前からベートーヴェンにはまり「せっかくだから交響曲全集、しかもSACDで探してみるか」と思っていた矢先のニュースとなりました。

 最近のデジタル録音に耳馴れてしまうと、こうした音源は「やや丸みを帯びた」感が目立って聞こえます。もともとの音源を聴いたことが無いので何とも言えませんが、あまり抜けのある音にはなっていない(私の趣味とは、いささか傾向が違うような気がします)ところが、私自身のファースト・チョイスにならないところです。
 手元にはありませんが、2007年にBMG JAPANとの共同企画でリリースされたギュンター・ヴァント/北ドイツ放送(NDR)の方がお気に入りです。

 わくわくしながらSACDプレイヤーにかけて聴きました。火星のイントロからして今まで聴いてきた音源のどの音よりも深い奥行き(SACDらしい)、そして低音の豊かな伸び(これもSACDらしい)に圧倒されます。オリジナルのマスターテープにこれだけの情報が詰まっていたんですね。とてもじゃありませんが、今までのCDには戻ることはできません(笑)。金星のソロ楽器のクリアな音色からは独奏者の息遣いまでが聞き取れそうです。そして海王星での女声コーラスの天上へ舞い上がっていくかのような透き通る浮遊感(ラトル/ベルリンで体感したような感覚)。これはSACDでないと体験できません。

 「惑星」解説に、天体の惑星のことが引用されることがあります。まぁ、ジャケットからしてそうなんだから、イメージとしてはわかりやすいでしょう(実際にホルストの作品と惑星とは関係ない)。
 エソテリックの新たに書かれた解説の一節に「2004年に冥王星が惑星から降格され」とありました。冥王星は準惑星(Dwarf Planet)、あるいは海王星外縁天体(Trans-Neptunian Objects)と「分類分けされただけ」で、あくまでも分類されたにすぎません。マスコミも、正しく伝えて欲しいところで、人目を引こうと面白おかしく表現することがあります。つまりここでは「降格」という言葉。この解説者は「惑星が上で準惑星が下」といった印象を持っているのかもしれません。そして解説を読んだリスナーには「冥王星は格下げ」と思うでしょう。しかし、そうではありません。冥王星は新しいカテゴリーの代表天体になっただけなのです。

「惑星」のSACDのページ

 エソテリックのSACDの中でも、オリジナルの音源がデジタル録音というのは珍しく、この『モツレク』も数少ないデジタルからのコンバートになりました(私にとっては3枚目)。

 実は、元のCDの音質が非常に気に入っていたので、今回のエソテリック盤の最初のフレーズが鳴り出した瞬間「あれ?ちょっと違うぞ?」といった不安を感じてしまいました。もともと、このディスクに関してはメインである『レクイエム』を聴くというよりも、カップリングされている『アヴェ・ヴェルムス・コルプス』のコーラスにが、上に舞い上がって昇華していくような、人間が演奏しているとは思えない透明感を体験するためでした。「それ」が無くなってしまっていたのが残念だったのです。

 かつて似たような感覚に、U2『WAR(闘)』が、モービル・フィディリティのリマスターされた音質でがっかりした体験を思い出します。あの透明感、あの教会にいるような冷たい空気の肌触り… それを感じることが出来なくなったのはショックにも近いものがありました。
 とはいえ、その感触は神秘的なものから人間のぬくもりという感触を強く感じる音になっていて、それが妙に生々しい… これがCDとSACDの差なのかなと思ったり。
 演奏はムーティとまだ存命中のカラヤンの影響下にあったベルリン・フィルとの組み合わせが新鮮で、それだけでもワクワクしながら聴いていました。神がかり的というか、人間の演奏とは思えないような神々しさがパッケージングされていると思っています。

 というわけで、この曲に関する限りは上の写真左上のEMI初版盤は未だ手放せず。ついでに、同時期にベルリン・フィルとレコーディングされている写真右上のヴェルディも名演なので「SACD化を望む」という意思表示(笑)。ヴェルディの『レクイエム』ならアバドとミラノ・スカラ座で!(2016年12月に実現!)。


 初出CD盤は1988年4月24日。エソテリック盤は2012年12月1日リリース。

 実は「展覧会の絵」だったらという私の理想があって、残念ながらアンセルメではなくショルティの演奏です。とはいえ、ここで聴くアンセルメの演奏は、とても40年以上も前のレコーディングとは思えないほどの臨場感がありびっくりです。迫力があって録音の古さも感じられません。当時の技術の高さが伺えます。これもSACDの賜物でしょう。演奏面ではオルガンが加わるなど、ストコフスキーに対抗したかのような演奏が記録されています。
 何種類あるかわからない「展覧会の絵」今回初めてアンセルメの演奏を聴くことになりましたが(ここでSACD化されていなければ聴くことはなかった?)、ジャケットもオリジナルとのことで、いわゆるレコード芸術としての作品の価値は、いままでの廉価盤なんかと比べても数段の違いがあると思います。

 ポリーニのデビューアルバム。私はこのエソテリック盤で初めてペトルーシュカを聞きましたが、瑞々しい音に驚きました。通常盤がどれほどの音なのか(たぶん予想以上に良いのではないかと)わかりませんが、これが70年代初期の録音した音なのかという思いです。今のデジタル化した硬質の音なんかよりも、ずっと生の楽器という響きがします。エソテリックのピアノソロは、これが初めてですが、こうなってくると「あれもこれも」と要求したくなってしまいます。同じグラモフォンのミケランジェリのドビュッシーとか、EMIのベロフのドビュッシーとか…
 ジャケットがオリジナルというアナウンスで、私が知っているのは付録でついているポリーニのポートレイトもの。今回のジャケットは、アバドのストラヴィンスキーシリーズと呼応しているんでしょうね。そうすると、次はアバドのストラヴィンスキーシリーズに行くか?などと楽しみが尽きません。当時のレコード芸術の思い入れが感じられます。これだけでも「持っている」ことの歓びをかめます。
 音は、今まで聴いていた冷たい感じの(解説などにはメカニカルと表現していますが、私はそうは感じません)音でしたが、もうちょっと芯の通った「ピアノ」という楽器の存在をスピーカーから感じることができました。あー、やっぱり人が弾いているんだなぁ、という具合に。

ペトルーシュカ&プルチネルラ/クラウディオ・アバド

 エソテリックの大間知氏はアバドのファンだそうで、シリーズの選曲にもそれが表れているなぁと思います。面白いのはストラヴィンスキーだったら、まずは『春の祭典』か『火の鳥』が最初に来るのが当然のような風潮があるのに、なんと『ペトルーシュカ』と『プルチネルラ』で来ました。まぁ、そこには両演奏ともデジタル録音だから、という物理的な理由もかかわっているのでしょうけど、写真に一緒に取り込んだユニバーサルSACDシリーズに『春の祭典』を取られちゃったから!(笑)

ピアノ協奏曲全集(ベートーヴェン)/グルダ&シュタイン

 私がエソテリックの魅力に取り憑かれてから2箱目(笑)。今度は交響曲全集に続きベートーヴェンのピアノ協奏曲全集。
  グルダと言えばベートーヴェンのピアノ・ソナタ(アマデオ)を聞きたいと切に願っていたので、これがカタログに掲載されたとき「いよいよ来たか!」と思ったのもつかの間(笑)。よく見れば協奏曲全集でした。
  ウィーン・フィル、そしてホルスト・シュタイン。全く聞いたことのない演奏だったことと、グルダのベートーヴェンということの後押しもあって、聞き慣れない曲でしたが思い切って買いしました(3枚組)。
 
全集という言葉に私は弱いのですが(笑)、こうした機会がないとなかなか全曲は聴き揃えられないと言うこともあって、ついついサイフのひもを緩めてしまいます。

 で、肝心の音の方ですが、相変わらず年代を感じさせないどっしりとした音を味わえ、元々の音の作り込みがしっかりしている録音ということがわかります。
  特にデッカの録音は私好みのレコードが多いから、何となく安心できるし、ちょっと贔屓目に聴いてしまうのですが、このアルバムからもアナログっぽいまろやかな音が鳴ってくれます。

フルート四重奏曲(モーツァルト)/クイケン
 このSACDシリーズとしてはブリュッヘンと師弟関係のあるクイケンによるフルート四重奏曲の名曲中の名曲。

 前に「ブリュッヘンやレオンハルト、クイケンファミリーなどのリリースがあるのかなぁ?」と期待していたら、まんまとその通りになってくれました。瑞々しいフルートの音色は、アナログ的なこの音質でますますつややかに鳴り響いてくれます。オーケストラなどの曲よりも、もっと身近(リアル)な距離感が体験できるのが病み付きになりますね(笑)。

交響曲第9番(マーラー)/バーンスタイン
 エソテリック初登場のバーンスタイン。しかもこの曲のディスクの予想(期待→ジュリーニ/シカゴ)を見事に裏切って(笑)のベルリンとの第九です。

むむむむ… 名盤とはいえ、バーンスタインの第九と言えば1987年盤のアムステルダムやイスラエルフィルとの演奏が鬼気迫るものがあって、マーラーを濃く聞くにはそちらの方がぐったり感があって良いと思うのですが(どれもライヴということを考えれば)一期一会のこのベルリンとの組み合わせは、クラシック界の中でも千載一遇の場面ではありますけど。
火の鳥(ストラヴィンスキー)/ブーレーズ
 エソテリック初登場のブーレーズ。ストラヴィンスキー。昨年、アバド盤のストラヴィンスキーがリリースされたので、当然アバドの続きで来ると思っていたら、(さすが裏を突くエソテリック!)ブーレーズのハルサイ。ジャケットはシカゴ響との『火の鳥』で、ゴールデン・カップルで来ました(火の鳥は全曲盤でアンセルメかと…)。
 1曲目にハルサイ、後半に火の鳥という曲順ですが、今までの感触と違って、とても澄んだ空気の中で鳴っているようなのキメの細かなところがあり、ユニバーサルからリリースされたSHM-SACDアバドのハルサイと違った印象を受けました。
シェエラザード(リムスキー・コルサコフ)/アンセルメ
 19世紀後半から20世紀に掛けて、それまでの古典作品で聴かれるような作品とは、規模もオーケストレーションの方法も華やかになりつつある時代に、数々のメロディを包み込んだ管弦楽曲の名曲が誕生しました。このアルバムに収められているのは、かつて「ロシア音楽コンサート」というタイトルで編まれたオムニバスのアルバムの、いわばオリジナル・カップリング盤。先の『展覧会の絵』を併せて、そのアルバムの半数が揃いました(笑)。メインの『シェエラザード』は、ロストロポーヴィッチのEMI盤を愛聴していました(最近、タワーレコードのヴィンテージシリーズで、ロストロポーヴィッチ盤もSACDにコンバートされてます)。

 このアンセルメ盤、レコーディングも古いので今の録音の音源と比べるとかっちりとした輪郭は望めませんが、いわゆるアナログチックな音の深みが、より深く味わうことができます(「ロシア音楽コンサート」のアナログと比較してみました)。
 通常のCD盤だと、いかにもデジタルの恩恵を受けて聴きやすくなりました的なリマスターが施されていますが(いわゆる、とりあえず音圧を上げておく作業)、エソテリック盤のこれは、そのアナログ盤の手触り、耳触りを詰め込んでくれています。
ピアノ・ソナタ(ベートーヴェン)/ポリーニ

 リリースされたときは「後期ピアノ・ソナタ集」じゃなかったので、なんとなく中途半端な感じがしていたからスルーしていましたが、翌年の、ほぼ同じ時期に残りがリリース(30〜32番)されるというニュースを見て、慌てて購入しました(まだ残ってて良かった)。で、揃ったところでパチリ。

このピアノの音を聴いた時、いままでの音はスピーカーから音の壁が(平たい、と表現したい)前に出てくる、といった感じで、いかにもオーディオという機械を通して聴いている感がありありだったのですが、この音の瑞々しさと言ったら、CDという媒体の音を聴いて喜んでいたのは何だったんだろう?と思ってしまいました。それほど一音一音が粒となって体を包み込んでくれるようです。こんなにも音の表現の仕方が変わるものなのかと、改めてSACDの威力を目の当たりにした感じです。

ピアノ協奏曲第1番(ショパン、リスト)/アルゲリッチ&アバド
ここ最近のSACDは、ユニバーサルからリリースされるSHM-SACDものと、このエソテリックのものと2種が国内盤でシリーズ化されています。それぞれ違うものをリリースしてくれればよいのにと思う(アバドのストラヴィンスキーの時も書きましたが)ほど、同じ曲を出してきます。
 エソテリック盤は、比較的ライナーノーツに裏方の話を聞かせてくれますが、最近のユニバーサルはほとんど過去のライナーノーツを使いまわすだけで、SACDに関しての情報がありません(少なくとも私が持っているアルバムは)。
 若きアルゲリッチとアバドの共演。個人的にはラヴェルとプロコフィエフのアルバムにしてくれたらよかったのに… と思いますが、そこはそれ。「どうせなら安く買いたい」という気持ちが働くのと、ユニバーサルよりこちらの方がアナログ的な感覚が強いのです(音とは関係ないですけど)。パッケージとしても丁寧な作りが気持ちよく、所有欲を満たしてくれるわけです。
交響曲第2番、第4番(マーラー)/アバド

 エソテリックのSACDの中でも、オペラを除くと一番の大作かもしれないマーラーの交響曲第2番。アバドがシカゴ交響楽団を振ったアルバムが選ばれました。個人的にはホルストの『惑星』のリリースを知ったときと同じ感覚の衝撃を味わいました。「おっ!やった!」ってな感じで(笑) 私がマーラーに気を取られるようになったのは1985年ごろから。サントリーのCMにジュリーニの『大地の歌』が使われたころには、すでに入り浸っていました(笑)。そうした世相を反映してか、レコードの名盤特集にマーラーが企画され、ベストアルバムなる紹介がありました。その時にタイトルに魅かれたのが交響曲第2番でした。1位だったのはこのアバド盤。ずっとずっと聞きたいと思っていたものの、当時はCDになるとベラボーに高かった! そのおかげで聴くことが出来ずにいました。そして紙ジャケットになって安くなって、やっと念願かなって聞くことができたのです。

 そして初のSACD化がエソテリック!しかも第4番とのカップリングです(第4番の方は、すでにユニバーサルSACD-SHMシリーズでもリリースされています)。当時は鳥の羽がシリーズとなっていたアバドのマーラー。

さて、これまでのエソテリックのマーラーを振り返ってみると…

♪第1番;クラウス・テンシュテット/シカゴ響(1990)
♪第2番;クラウディオ・アバド/シカゴ響(1976)
♪第4番;クラウディオ・アバド/ウィーン・フィル(1977)

♪第5番;ジョン・バルビローリ/フィルハーモニー(1969)

♪大地の歌;オットー・クレンペラー/フィルハーモニー(1964)

♪第9番;レナード・バーンスタイン/ベルリン・フィル(1979)

マーラーの交響曲を全集とするのか、あるいは隙間の番号は誰だろう? などと希望が大きすぎるきらいがありますが、楽しみですね。

ピアノ・ソナタ(ベートーヴェン)/ポリーニ

 1年前に「ハンマー・クラヴィーア」を含む2曲だけがSACD化され、中途半端感があったのでスルーしていましたが、残りの30、31、32番がリリースされることを知り、これ(30番ほか)と去年のを慌てて探して揃えました。エソテリックさん!最初から2枚組でいいから(ムラヴィンスキーとかアバドのように)、一気に出してよ!と言いたくなってしまいます。

レクイエム(ヴェルディ)/アバド

「来た!」と第一声を上げてしまいました(笑)。

 何十年も前にアバドの演奏をテレビで見て(アバドの控えめな態度が印象的でした)、このアルバムの存在を知って、それ以来、演奏もジャケットも、この曲の芸術的価値を、より高みに押し上げたのはアバドのおかげではなかろうか、と思っています。とにもかくにもジャケットがいい。クリスチャンではありませんが、この曲に対するこのデザイン。アナログ盤で持っていたら、壁に飾っておきたくなってしまいます。カップリングは、このレコーディングよりも前にレコーディングされていたオペラ合唱曲集です。

初出CD盤は1981年(レクイエム)、1974(合唱曲集)。
エソテリック盤は2016年12月10日リリース。

 

前奏曲集第1巻他(ドビュッシー)/ミケランジェリ

 名盤ばかり責めてくるエソテリックですが、初めてミケランジェリが登場します(2017/03/20発売予定)。個人的には、このアルバムは、第2巻がリリースした後に耳にしたレコードでしたが、『映像』のレコードが大好きでした。この第1巻には『映像』とカップリングされていた『子供の領分』が収録されていますので、来年(笑)あたり、ポリーニのベートーヴェンのように第2巻のカップリングに『映像』が平禄されたりして、などとまだリリースもされていない当盤のニュースを見て想像しています。初出CD盤は1979年(前奏曲集第1巻)、1972(子供の領分)。

エソテリック盤は2017年3月20日リリース。

 
 
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