星は何でできているの?
 水素、ヘリウムが主です。これは宇宙の成分と同じもので、星が「生まれて死んで」を繰り返して別な元素を作り、そして人間をはじめとするありとあらゆるものの元になりました。言い換えると私たちは星から生まれました。



星座の名前はどうやってついたの?
 6000年以上前、今のイラクに住んでいたカルデアの人々が考え出した星座が起源です。暦を作る上で、記憶の補助として不変である星の位置や季節を発見しました。そして星々をつなぎ合わせて、しかも自分たちの身近になる動物や、神話の登場人物を当てはめていったのです。
 紀元2世紀にプトレマイオスという天文学者が、古代から伝わる星座を48個にまとめ上げました。日本からはそのほとんどを見ることができます。1930年になって世界的にまとめようということで、現在の88個になりました。



地球とか惑星はどうやってできたの?
 太陽が作られたときに「あまった物質」が太陽の周囲に漂い、冷えて固まって出来たとされています。今から46億年前の出来事です。似たような惑星系はたくさんあります。もしかすると地球のような惑星はたくさんあるのかもしれません。



火〜土星とかめいおう、かいおう星の名前はどうやってついたの?
 惑星と言う言葉はギリシア語の「プラネット(さまよう者)」という意味で、望遠鏡が発明される以前から知られていた惑星(水星、金星、火星、木星、土星)には、ギリシア神話の神々の名前がつけられました。土星より外側の惑星は望遠鏡が発明されてからで、5つの惑星の名前に習って神々の名前が当てはめられました。天王星はユラナス、海王星はネプチューン、冥王星はプルトー。ただしこれらの名前はローマ神話の神々で、国によってはその元になっているギリシア神話の神々の名前で呼んでいるところもあります。
 日本語の水星、金星…は、明治以降、中国から輸入された名前です。中国ではこの世のすべてのものは5つの物質で出来ているという五行(ごぎょう)という考え方があり、たまたま目に見える惑星が5つだったことから名づけられました。天王星などの名前はローマ名の和訳です。
ユラナス(天の神)、ネプチューン(海の神)、プルトー(冥土の王)



土星の輪はどうしてあるの?
 太陽に取り込まれなかった物質が9つの惑星になったように、それらの惑星を作った物質にもあまりがあり、それらが月(衛星)になったりしたのです。原始の土星にもそうした活動期があり、たくさんの月が出来ましたが、そのうちのいくつかが土星に近いところに出来てしまい、土星の力で破壊されて粉々になってしまいました。土星の輪の正体はそうした破片や氷のかけらで出来ています。厚みは1キロ以下のために、環を真横から見ると地球からは見えなくなります。今は良く見えていますが、1995年に真横になってしまったので、地球から見えなくなりました。この周期は15年ごとにおこり、次回、土星の輪が見えなくなるのは2010年です。



星は何個あるの?
 それこそ星の数ほどあります。太陽系の含まれる銀河系には太陽と同じ種類の恒星が2000億個。この銀河が宇宙には無数にあります。現在わかっているだけで約1250億個の銀河が発見されました。仮に銀河ひとつにひとつ、地球のような惑星があると考えると、宇宙にはいたるところ生命で満ち溢れているといえるでしょう。



一番大きな星は何?その大きさは?
 宇宙全体の星を調べることが出来ないために、現在わかっているのは比較的近距離の星だけです。以下の☆は太陽の大きさを1としたときの倍数です。
・太陽の直径=約140万キロメートル
・ぎょしゃ座エプシロンの伴星=2300倍
・オリオン座のベテルギウス=800倍
・くじら座のミラ=440倍
・さそり座のアンタレス=230倍

 このうちぎょしゃ座以外の星は赤色超巨星と言って一定の周期で大きくなったり小さくなったりする脈動変光星です。そのために大きいときは明るくなります。おもしろいのはくじら座のミラで、普段は10等級にまで暗くなり、明るくなるときは2等星にまで輝きます。変光星第1号でした。ミラという名前は「ふしぎなもの」という意味で、今は暗くて見えませんが、2005年の4月22日前後2週間ほど明るくなり、肉眼でも見ることができます。




一番小さな星の名前は?その大きさは?
 一番小さな星といえば、直径が一ミリ程度の流れ星ということになるでしょうか。太陽のように自ら光っている星となると、中性子星(ちゅういせいしせい)や白色矮星(はくしょくわいせい)で直径は20キロぐらいしかありません。しかしこれらの星は非常に重たく、角砂糖1個分で数億トンになります。



一番明るい星の名前は?その明るさは? 
 星座を作る恒星の中で一番明るい星はおおいぬ座のシリウスでマイナス1.4等級です。これは見かけの明るさで明るいだけで、天文学上では「絶対等級」という明るさがあります。これはすべての星を32.6光年(10パーセク)に置いたと仮定して得られる明るさのことです。星の見かけの明るさは こと座のヴェガ を基準にしています。
星名 見かけの等級 絶対等級 星名 見かけの等級 絶対等級
太陽 -26.8 -4.8 ケンタウルスα -0.27 -4.08
カペラ -0.08 -0.47 ケンタウルスβ -0.61 -5.09
アルデバラン -0.85 -0.61 南十字α -0.76 -4.39
ポルックス -1.14 -1.18 南十字β -1.25 -4.19
リゲル -0.12 -6.83 アンタレス -0.96 -5.18
ベテルギウス -0.50 -5.20 ヴェガ -0.03 -0.61
シリウス -1.46 -1.43 アルタイル -0.77 -2.21
プロキオン -0.38 -2.64 デネブ -1.25 -7.69
レグルス -1.35 -0.54 フォーマルハウト -1.16 -1.71
スピカ -0.98 -3.61 アケルナル -0.46 -2.78
アルクトゥルス -0.04 -0.31 カノープス -0.72 -5.14



最高、最低何等星まであるの?
 肉眼で見ることの出来る星は6等星といいます。しかし、空気の澄んだ乾燥地帯の人々は9等星まで見えるといいます。星の見え方は、見る場所の環境によって大きく左右されます。いくら目の良い人でも都会のような空気の汚れた場所ではよく見えなくなるということです。
 ちなみに太陽はマイナス26等級、満月がマイナス12等級。金星はマイナス4等級。星座を作る星で一番明るいのはおおいぬ座のシリウスでマイナス1.4等級です。ハッブル望遠鏡では30等級まで見ることができます。



春夏秋冬で星が多いのは?少ないのは?
 明るい星(1等星)に限っていうならば、冬が一番です。ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のベテルギウスとリゲル、こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座のシリウス、ふたご座のカストルとポルックス、りゅうこつ座のカノープスの9個。この冬はこれにマイナス0等の土星が加わっています。他に春はしし座のレグルス、うしかい座のアルクトゥルス、おとめ座のスピカの3個。夏はさそり座のアンタレス、こと座のヴェガ(織姫星)、わし座のアルタイル(彦星)、はくちょう座のデネブの4個。そして秋はみなみのうお座のフォーマルハウトの1個だけです。
 秋の夜空は明るい星こそありませんが、他の季節にはない星座物語が秋の空一面に繰り広げられています。古代人の知恵でしょうか?



星はどうしてキラキラ光っているの?
 宇宙船から眺める星はキラキラと瞬いていません。地球には空気があって、それを通して見ているために星がキラキラと光って見えるのです。
 澄んだ小川の底を眺めると、小石が見えますが、流れの速い小川ではその小石もはっきりと見えなくなります。星も同じで、空気の流れが速いと光が空気の影響を受けてユラユラと揺れ、地上からだと瞬いて見えるのです。



星は目で見えない時はでているの?お昼とかどうなっているの?
 空が明るくて見えないだけで、昼間でも星は見えています。金星のように明るい星であれば空をさえぎって(たとえば煙突から空の一部をじっと見つめる)見ると、昼間でも星を見ることは出来ます。明るい流れ星も昼間見ることが出来ますが、よほど気をつけていないとなりません。宇宙船からは、太陽と同じ方向の星も見ることはできますが、太陽の光が地上よりも強力になるために、その光をさえぎる工夫が必要になります。



地球のように自転している星はあるの?
 すべての星は自転しています。月はいつもこちらを向いるように見えますが、実は月の自転周期と月の公転周期(地球を回る運動)が同じために地球にいつも同じ面を向けているのです。
 自転は太陽系の誕生時に、太陽となる中心部の回転方向によって決まります。太陽系は反時計回りに回っていますが、9つの惑星もすべて反時計回りに公転し自転しています。おもしろいのは金星の自転方向で、唯一時計回りです。というのは南北が反転した傾き(180°)になっているためです。原因は不明です。また天王星、海王星は北が太陽を向くような傾き(90°)のために、地球からだと常に同じ方向(北半球)しか見ることができません。