星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

 プロメテウスと言えば、ギリシア神話の中で神々の世界から火を盗み人間に与えたという功績が伝えられている人物です。そうした性格(神への反逆)に共感したのか、ベートーヴェンも彼をモチーフにした作品を残しました。彼にとっては珍しいバレエと言うジャンルで『プロメテウスの創造物』という作品。しかし、そんな作品であるにもかかわらず、バレエを伴うことからなかなか演奏機会に恵まれることはなかったようで、もっぱら序曲が取り上げられる程度。それでも彼はプロメテウスの性格が気に入ったからなのか、このバレエの作曲の後、交響曲 第3番(プロメテウスを英雄と見れば納得)や変奏曲に流用しているようです。また、ピアノ独奏への編曲を行なっています。

 

ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
(Ludwig van Beethoven/1770-1827)

プロメテウスの創造物



18世紀オーケストラ
指揮:フランス・ブリュッヘン



 どうせ聴くならオリジナル楽器の響きが良いです。私が最初にこの曲を耳にしたのは、ブリュッヘンの同朋であるアーノンクールの盤。しかし、この時はモダン・オーケストラだったから、あまり身を入れて聞くことをせず、1回聞いただけで終わってしまいました。ブリュッヘンのジャケットは、まさに内臓をえぐられても垣苦しむプロメテウス。






プロメテウスの創造物



ピアノ:ウォーレン・リー



 比較的演奏機会に恵まれない曲でもこうしてピアノに編曲(しかもベートーヴェン本人による)が存在しているということは、作曲当時は人気曲だったことが伺えるのではないでしょうか。この曲の編曲者としては、序曲だけですが弦楽五重奏版もあります。



フランツ・リスト
(Franz Liszt/1811-1886)

交響詩「プロメテウス」


ピアノ:レスリー・ハワード
ピアノ:マッティア・オメット

 リストの交響詩の中にも、ベートーヴェンが興味を引いたこの英雄をモチーフに音絵巻を創作。苦しみから解放される様を描いています。



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