ドビュッシーの音楽を紹介するために、このページを思いついたと言っても過言ではありません。 彼が誘ってくれる夜の音楽には、さまざまなギリシア神話のエッセンスが込められていて、私がギリシア神話を読むときは、必ずと言っていいほどドビュッシーの音楽が傍らで鳴っています。私にとってのドビュッシーは、イコール・ギリシア神話に結びついているのかもしれません。それほど、彼の書く音世界に神秘的な深遠さを感じるからです。まるで彼がエジプトで発見された骨壺(カノープ)からインスピレーションを受けて作曲したように。
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特に私がギリシア神話を読む際にB.G.M.として良く流しているのはドビュッシーが晩年に作曲した『フルートとヴィオラ、ハープのためのソナタ(1915)』です。この曲に含まれている各楽器の音色の組み合わせや響き… 私がこの曲にはまったように、他の作曲家たちにインスピレーションを与え、同一の楽器の編成による作品が、ドビュッシー以後、たくさん作曲されるようになりました。 |
アーノルド・バックス(1883-1953) / 悲歌の三重奏曲(1916) |
アンドレ・ジョリヴェ(1905-1974) / 小組曲 (1942) |
ジャン=ミシェル・ダマーズ(1928-2013) / 三重奏曲 (1946年) |
クラウス・フーバー(1924-) / 「サバト」 |
ハラルト・ゲンツマー(1909-2007) / 三重奏曲 |
ソフィア・グバイドゥーリナ(1931-) / 「喜びと悲しみの園」 (1988年) |
武満徹(1930-1996) / 「そして、それが風であることを知った」 (1992年) |
イェスパー・コック(1967-) / 「ドリームチャイルド」 (1996年) |
ネイサン・カーリアー / 「サンブーカ・ソナタ」 |
アミ・マヤーニ(1936-) / 三重奏曲 |
大前哲(1943-) / 「タイム・トレーシング」 |
カイヤ・サーリアホ(1952-) / 「New Gates」 |
以上はwikiに掲載されている同一楽器による楽曲一覧ですが、実際にレコーディングされている曲となると非常にまれで、聴く機会はほとんどないと言っても間違いではありません。なので、私の場合は、この楽器の組み合わせとよく似た、特にフルートとハープ、そして弦楽器が少々組み合わさった曲を探しては、ドビュッシーのそれと併せて聴いています。 |