星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

【宇宙を測る 宇宙の果てに挑んだ天才たち】
ブルーバックス(2002年2月発行)

序 章 風車に挑んで 1951
第1章 天球をながめて 紀元前3世紀
第2章 天界の革命 紀元100~1600年
第3章 裸眼のドレス・アップ 1564~1642年
第4章 軌道をめぐって 1630~1900年
第5章 広がる構造 1750~1958年
第6章 不変性と安定性の崩壊 1929~1992年
第7章 あの時の光を解き明かせ 1946~1999年
第8章 オメガの探求 1930~1999年
第9章 消えた宇宙の地平線
終 章


「宇宙の端までの距離は測れるのか?」
  古代から宇宙の果てに思いを馳せながら、宇宙の広さを測り続けて来た驚くべき天才たちの物語として、ブルーバックスシリーズの中で取り上げられた一冊。小柄ながらゆえにコンパクトにまとめられた「宇宙の距離」の物語が、そのジャンルの天文学史とてテンポよく読み進めることができます。空間の距離とか、物差しを置いて測る事ができない、ずーっと遠い場所までの距離(この本を対象にしている天体とか)をどうやって測ったのか。とにかく、単位は想像を絶するほど遠いものを対象にした物差しの物語。現代の話なら、電波とかレザーとか測量法とか、電卓とか便利なものに満ち溢れているから、今更距離?みたいなところはありますが、さて、何もない空間、目印になるようなものがないところを目指して、そこまでの距離をどうやって測ったのか? 頭の使い方が上手い人は、こうした発想の転換とか、さまざまに工夫を凝らして答えを導き出すんだなぁ、と感心仕切りの一冊でした。いわゆる「初めて物語」ホント(honto)天才って発想の転換が違うなぁ、と思います。

  あとがきにはホーキングの理論やブラックホールの解説などを得意とするサイエンスライターとして紹介しています。



本はグラシン紙でカバーしてます。


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