ここ最近、フィールド、ショパン、フォーレなどのまとまった夜想曲のレコーディング以外に、作曲家のコンピレーション的なアルバムが増えてきたような気がします。私の記憶では、小山実稚恵さんのアルバムを知ったのが最初で、いわゆる三大夜想曲以外の楽曲を知ることになり、その後、Bart van Oortがフィールド、ショパンをボックス化した時に『CONTEMPORARIES』と題されたDisk4などを手にして夜想曲の多彩な表情を星を眺める時、布団に入るときのお供として傍らに流して楽しんでいます。 ここでは、作曲家たちの忘れられがちな単品としての夜想曲を、まとめてレコーディングしてくれているアルバムを紹介します。 |
夜の音楽と呼ぶのにふさわしい。ピアニスティックな表現を極力押さえた演奏が魅力的です。 夜想曲といえばフィールドやショパンを連想されるのは、あまりにも金字塔的な作品集だから致し方ありませんが、ここで小山さんは、それ以外にも作曲された多くの作曲家の夜想曲(あるいは夜がテーマの曲)を集めてくれています。だからといって決してロマンチシズムに溺れるわけでもなく、作曲家の描いた夜の音楽を体現させてくれるシンプルな演奏に好感が持てました。
フィールド、ショパン、フォーレ。三大夜想曲集(なんて誰も呼んでませんが)を書いた作曲家が一枚のアルバムに収められるのも珍しいでしょう。同一のピアニストによる楽曲(演奏)の違いを楽しむことができます。 01.Gabriel Faure(1845-1924); 夜想曲 第2番 ロ長調 Op.33-2 |
夜以前、この手のオムニバスものでは小山実稚恵さんのアルバムを愛聴していましたが、第二段的なアルバムがリリースされました。惜しむらくは、その選曲で、先のアルバムと同じ曲が入っていることでしょうか。こうしたアルバムでないと、決して選曲されることがないような夜想曲がもっとたくさんあるはずで、そうしたことを考えると、いつも選ばれるのが同じ作曲家の同じ曲だと、もうちょっと市場リサーチというものをお願いしたいなぁ、などと大胆なことを思ってしまいます。
01. John Field(1782-1837); 夜想曲 第4番 イ長調 |
フィールドやショパン、フォーレに代表される「夜想曲」。このフレーズにインスピレーションを受けた作曲家は、それこそ星の数ほど。すべてを網羅するなんてことはできませんが、時折、こうしたアルバムが登場してくれると、ファンとしては嬉しいですね。ピアノを奏でているのはアメリカ人ピアニストMichael Landrumで、美術の修士号も持ち、映画にも深い知識を有しているとのことで、ノクターンをノクターンらしく弾いているのではなさそうです。 Disc 1 Disc 2
|
NOCTURNES/ Bart van Oort
|
夜想曲をまとめて聴くなら、Bart von Oortのアルバムが一番のお勧めです。また、2017年には5枚目となる『夜想曲集』として『THE ART OF NOCTURNES IN EUROPE (Vol.5)』というタイトルでフランスものの夜想曲を集めたアルバムがリリースされました。残念なのはCDでのリリースではなく、デジタルのみでのリリースということでしょうか? |
...il regno della Notte... / Filippo Quarti |
|||||||||||
|
夜の音楽と呼ぶのにふさわしい。ピアニスティックな表現を極力押さえた演奏が魅力的です。 夜想曲といえばフィールドやショパンを連想されるのは、あまりにも金字塔的な作品集だから致し方ありませんが、ここで小山さんは、それ以外にも作曲された多くの作曲家の夜想曲(あるいは夜がテーマの曲)を集めてくれています。だからといって決してロマンチシズムに溺れるわけでもなく、作曲家の描いた夜の音楽を体現させてくれるシンプルな演奏に好感が持てました。
フィールド、ショパン、フォーレ。三大夜想曲集(なんて誰も呼んでませんが)を書いた作曲家が一枚のアルバムに収められるのも珍しいでしょう。同一のピアニストによる楽曲(演奏)の違いを楽しむことができます。 |
|
NOCTURNE / Richard Saxel |
||||||||||||||
|
|もどる|