夏の夕日
 
季節によって朝焼けと夕焼けの情景は全く異なる。空気が澄んでいて、比較的安定している秋や冬は夜の帳がそのまま天頂から降りてくるが、夏は大気が不安定なため、時として不安をかき立てられるような光景を見せる。この後激しい雷雨に見舞われたが、残念ながら雷の撮影ができなかった。
 撮影地は自宅マンションのベランダより。
牧神の午後への前奏曲
 
今夏に行われた写真展に『家具の音楽』の中のひとつとして出したもので、この魚眼の光景の人は大抵騙される。実家に近い四街道の内黒田にて。
夕星
 
これも夏の暑い日の夕暮れ、部家の中まで真っ赤に染まってしまったのであわててベランダにでてみると見事に夕焼けになっていた。カメラを用意している間にも刻一刻と表情を変えていったので、セッティングが終わったときにはすでに恐ろしいまでの表情は過ぎてしまい、雲の上に宵の明星が覗いた。
冬の夕日
 冬枯れした枯れ野を探しているうちにどんどん日は暮れてゆく。マウンテンバイクを握る拳もそろそろ痛くなってくるが、ピントや絞りを調節しなければならないときには手袋は着けられない。ましてそんなことをしたら季節を感じなくなってしまう。
飛行機雲
 真上を飛んでいるときはよいのだが、これが角度が変わって地平線近くになると、飛行機雲も後ろに長く伸びてゆかずに短く見える。以前それを撮影した方がテレビに投稿し、“謎の飛行物体あらわる!”とか“人工衛星の落下か?”などと騒がれたことがある。特に冬は出現しやすい雲である。物井にて。

 田んぼの中に1本だけたたずんでいた。水が張られるような季節になると、水面にその姿を反映する。足下には時を感じさる道標が寄り添っていた。

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